presented by

VOLLEYBALL JOURNAL

着実な進歩を結実させて最高峰へ!上杉体制で進化を遂げる北海道イエロースターズ
着実な進歩を結実させて最高峰へ!上杉体制で進化を遂げる北海道イエロースターズ
新規参入クラブ

着実な進歩を結実させて最高峰へ!上杉体制で進化を遂げる北海道イエロースターズ

2026.10.16

北海道で2つ目のSV.LEAGUE MEN所属クラブとして、最高峰の舞台へ挑む北海道イエロースターズ。復帰を果たした上杉徹HC(=ヘッドコーチ)のもと、国内外の実力派プレイヤーが集結しチーム力は一気に加速した。新主将・山田滉太を中心に巻き起こる新たな化学反応と、新親会社のもとで強固になった経営基盤。熱いファンが待ち望む夢の「北海道ダービー」を見据え、北の大地から最高峰へ名乗りを上げたチームの魅力と見どころに迫る。

北の大地に2つ目のSV参戦!上杉HCのもとで集結した実力派

旭川市を本拠地とするヴォレアス北海道に続き、道内2つ目のSV男子参戦クラブとなったのが北海道イエロースターズ(以下北海道YS)だ。人口200万人に迫る道庁所在地、札幌市を本拠地として2016年に設立。当初は「サフィルヴァ北海道」という名称だったが、2020年のV2昇格を経て、2023年に現在のチーム名へと変更した。
今季より指揮を執るのはかつて同クラブの前身を率いた上杉徹HC。昨季はクボタスピアーズ大阪を率いて、西地区1位でV.LEAGUEプレーオフに進出すると、東地区の1位だった北海道YSをファイナルで下し、初優勝を飾った。その後上杉HCはクボタを離れたが、北海道YSからのオファーを受けて、北の大地へと帰還した。
上杉HCの復帰に伴い、補強策もグローバルかつ強力に推進。デンマークでのプレー経験を持つ指揮官のネットワークを活かし、チームはヨナス・クヴァ―レン(アウトサイドヒッター/195㎝)やルーネ・ファステランド(ミドルブロッカー/204㎝)といったノルウェー出身の選手を獲得。さらにヴォレアス北海道で活躍していた台湾出身の張育陞(オポジット/190㎝)、ウルフドッグス名古屋から北海道出身の渡辺俊介(リベロ/180㎝)など、国内外からトップレベルの戦力が集結した。

7月後半には、同じく北海道出身である印東玄弥コーチの加入が発表された。興味深いことに上杉HCと印東コーチは、かつて堺ブレイザーズ(当時)でそれぞれ逆の役職を務めていた間柄。上杉HCにとって実績豊富な印東コーチは“師”とも言える存在で、北欧でプレーする道がつながった際の恩人でもある。実に2015-16シーズン以来でタッグを組む両者が、SVリーグで今度はどんな戦いを展開するか注目だ。

新主将・山田滉太を中心に起こす化学反応!SVで育む新たな強み

直近のV.LEAGUEでは、2シーズン連続で東地区1位でプレーオフに進出し、最終順位は2024-25シーズンが3位、2025-26シーズンは2位と着実な実績を残してきた。昨季を振り返ると、攻撃の中心として得点源を担ったのは大型アタッカーの都築仁(195cm)や重留日向(191cm)に加え、175cmの山田滉太が躍動。山田は驚異的な跳躍力や爆発力を武器にバックアタック決定率は64.0%をマークし、V.LEAGUE全体で1位に輝いた。前衛での決定力やサーブ効果率も高いうえ、ディフェンス力にも優れる、いわば“小さな巨人”である山田は今季、引退した前キャプテンの郡浩也のあとを継いで主将に就任。「とても大切な一年になると思っている」と気を引き締めつつ、チームを力強く牽引する。
昨季はミドルブロッカーの二人も光を放った。中谷薫は1セットあたりのブロック決定本数で東西を通じたリーグ全体1位を獲得。島波輝もブロックのみならず強烈なサーブでチームの快進撃を支え、セッターの久保下航平や本澤凌斗とのコンビを研ぎ澄ませてきた。もっとも、日本人選手を中心にチームを固め、高さの優位を活かして戦う場面も多かった従来のV.LEAGUEとは異なり、長身の外国籍選手たちがコートを彩るSV.LEAGUEでは、また新たな強みが不可欠となる。だが、複数の外国籍選手を交えてチームの精度を高めていくプロセスそのものが、既存の選手たちにとって大きな刺激であり、新鮮な経験となっているはずだ。ここで生まれる化学反応を経て、レギュラー、リザーブの垣根を超えて全員が同じベクトルで突き進んでいけるかどうかが、今季の命運を握る大きなポイントとなるだろう。

実のところ、クラブは2024-25シーズン終了前の時点で、すでにSVライセンスを取得していた。しかし参加チーム数の兼ね合いなどから、そのタイミングでの昇格は叶わなかった経緯がある。さらにプレーオフでの敗戦という悔しさを味わいながらも、選手たちは決して下を向くことなく気持ちを切り替え、あらためて愚直に昨季を戦い抜き、今回の昇格という結実へと道を拓いてきたのだ。

親会社参入で加速する進化!夢の「北海道ダービー」へ

早期のライセンス取得が可能となった背景には、2024年秋に「武ダGEAD株式会社」を新たな親会社に迎えたことが大きい。将来の北海道経済を担うと期待される、成長著しい企業とのタッグで経営体制の強化に成功し、2026年6月には練習拠点となる「武ダGEADミキオスポーツホール」が開館。札幌市における新アリーナの建設についても昨今、バスケットボールBリーグの「レバンガ北海道」との協調を含めた動きが報じられ、注目を集めている。

SV参戦にあたって、7月よりチームロゴを変更。光を受けて立体的に浮かび上がる星は、勝利をつかむために輝く光を象徴している。未来へ広がる、チームの可能性を表現する新たなシンボルを携えて、いざ未知なる世界へ。
そして、北海道のファンや関係者が描く、夢の舞台がある。
それはトップカテゴリーにおける、北海道ダービー。最初に実現するのは年末、12月19日(土)と20日(日)で、会場はリクルートスタッフィング リック&スー旭川体育館(旭川市)。2度目の対戦は2027年2月27日(土)と28日(日)に、北ガスアリーナ札幌46(札幌市)で予定されている。両者がレギュラーシーズンを勝ち上がり、チャンピオンシップで北海道ダービーを演じるときには、SV.LEAGUEは地域との強固なつながりを足掛かりに、もう一つ先のステージへと進んでいるのかもしれない。

試合情報はこちらをチェック!

他の記事を読む