ついに開幕を迎え、早くも各地で熱戦が繰り広げられている2026-27シーズンの大同生命SV.LEAGUE WOMEN。今季最大の改革と言えるのが、新たに導入された「東西カンファレンス制」だ。全国に広がるクラブを東地区と西地区に再編し、レギュラーシーズンにおける同地区内での熾烈なライバル対決を軸とした新たなリーグ形態へと移行した。
本記事では、「西地区」に所属する全7クラブを一挙に紹介する。昨季の成績や現在のチーム状況を整理し、新シーズンの勢力図を読み解く。
今季から始まった東西カンファレンス制の仕組み
カンファレンス制とは、参加クラブを地域ごとにグループ分けして戦う仕組みのこと。今シーズンはホームタウンの所在地を基に14クラブを「東地区」の7クラブと「西地区」の7クラブに分け、同じ地区のクラブと4試合ずつ計24試合、他地区のクラブと2試合ずつ計14試合、合わせて38試合を戦う。チャンピオンシップ(CS)に進めるのは、各地区の上位3クラブと、それ以外の8クラブのうち上位2クラブの計8クラブだ。
東西カンファレンス制について詳しく解説した記事があるので、ぜひこちらを読んでほしい。
強豪ひしめく激戦の西地区
西地区の大きな特徴は、2025-26シーズンの年間優勝を果たしたSAGA久光スプリングス、準優勝の大阪マーヴェラス、4位のPFUブルーキャッツ石川かほく、5位のヴィクトリーナ姫路、6位のアリーザ愛知(旧クインシーズ刈谷)と、昨季チャンピオンシップに出場した上位8クラブのうち5クラブが同地区に集結している点だ。
今季は、昨季上位の5クラブが地区内の3枠を争い、そこから漏れたクラブは東地区勢と残り2枠を奪い合う。一方、岡山と東レ滋賀にとっては、上位5クラブと各4試合ずつ戦う厳しい日程となる。
地区内での直接対決が多いカンファレンス制では、同地区のライバルに勝利することが、そのまま自分の順位を上げ、相手の順位を下げることに直結する。そのため、チャンピオンシップ進出(上位枠の獲得)を果たすには、シーズン序盤から同地区のクラブに対して確実に勝利を重ねることが重要となるのだ。
2026-27シーズン 西地区所属7クラブ一覧
- 2025-26シーズン成績: 年間最終4位(レギュラーシーズン3位:31勝13敗)
レギュラーシーズン全44試合中31勝を挙げ3位となり2025-26大同生命SV.LEAGUE WOMEN CHAMPIONSHIPへ出場。チャンピオンシップではチーム史上初となるセミファイナル出場を果たしベスト4まで勝ち上がった。
9月28日(月) 金沢東急ホテルで行われた「2026-27シーズン KICKOFF PARTY」で馬場大拓監督は今季の目標をはっきりと「優勝」に定め、どのような場面においても、しっかりと前を向いて戦い続けることを話した。キャプテンには松井珠己、副キャプテンには大熊紀妙が就任。松井は、昨季は序盤の入りがうまくいかなかったと振り返り、今季は開幕から勢いに乗って戦いたいと意気込む。今季初戦は、ホームのとり野菜みそBLUECATS ARENAで東レアローズ滋賀を迎える。
アリーザ愛知(旧クインシーズ刈谷)
- 2025-26シーズン成績: 年間最終6位(レギュラーシーズン6位:26勝18敗)
「クインシーズ刈谷」として戦った昨季は、26勝を挙げてレギュラーシーズン6位でチャンピオンシップ進出を果たした。2026-27シーズンよりクラブ名を「アリーザ愛知」へ変更し、新たなスタートを切る。
愛知県のスポーツ情報ポータルサイトの取材で酒井新悟監督は、「質と精度にこだわった練習を行い強みである『ブロック&ディグ』を武器にした一体感のあるバレーをお見せしたい」と語った。チームの軸となるキャプテンには佐藤彩乃、副キャプテンには吉永有希が就任。新体制の幕開けにあたり公式サイトで、佐藤は「クラブの歴史と周囲への感謝を胸に、誰かの“前向きな一歩”を後押しできる存在を目指して挑戦し続けたい」と宣言。副キャプテンの吉永も「自分だからできることを最大限発揮し、チーム全体をプラスの方向へ動かしていきたい」と語り、チーム一丸で上位進出を目指す姿勢を示している。
- 2025-26シーズン成績: 年間最終13位(レギュラーシーズン13位:6勝38敗)
2024-25シーズンでは、レギュラーシーズン7位でチャンピオンシップ進出(クォーターファイナル進出)を果たしたが、2025-26シーズンでは年間最終13位となった。
チームをまとめるキャプテンには、2023-2024シーズン以来の再任となるリベロの中島未来が就任。副キャプテンには同じくリベロを務める松岡芽生が就任し、強固な守備陣を中心にチームを牽引する。2026-27シーズンでは、一人ひとりの力や想いを繋ぎ、織り重ね、一つの強いチームをつくるという想いを込めた「WOVEN TOGETHER」をシーズンスローガンに掲げ勝利を目指す。
- 2025-26シーズン成績: 年間最終2位(レギュラーシーズン4位:30勝14敗)
2024-25シーズンにおいて初代SV.LEAGUE WOMEN王者となった。2025-26レギュラーシーズンでは30勝14敗の4位、チャンピオンシップではファイナルまで勝ち進み、年間最終2位となった。
2年間の副キャプテンを経て塩出仁美が今季のキャプテンに就任。副キャプテンは東美奈が続投するほか、2022-23シーズンから3年間副キャプテンを務めていた林琴奈が再任され、同世代の3名が中心となってチームを支える。9月30日(水)に行われた開幕記者会見で塩出は今季の目標は皇后杯、SVリーグでの優勝だと話した。昨季の雪辱を胸に2026-27シーズンでの王者奪還を目指す。
- 2025-26シーズン成績: 年間最終5位(レギュラーシーズン5位:28勝16敗)
2025-26レギュラーシーズンでは、28勝を挙げ5位となりチャンピオンシップ進出(クォーターファイナル進出)を果たした。
キャプテンには昨季に引き続き佐々木千紘が就任し、チームの精神的支柱として力強く牽引する。ヘッドコーチを務めるアヴィタル・セリンジャー監督は新アリーナの完成にあたり「選手がプレーしやすい環境だ」と手応えを語った。クラブ設立10周年記念プロジェクト『NEXT10』を掲げ、次の10年でSVリーグ優勝、アジアチャンピオンズリーグ優勝、さらには世界クラブ選手権優勝を目指している。新拠点を背に、SVリーグ初優勝に向けてチーム一丸で挑む。
- 2025-26シーズン成績: 年間最終12位(レギュラーシーズン12位:7勝37敗)
2025-26レギュラーシーズンを7勝37敗で終え12位となった。
キャプテンには長瀨そらが続投。副キャプテンは昨季から引き継ぐ濱田真友に加え、今季から新たに佐伯亜魅加が起用された。指揮官は引き続き河本昭義監督が務め、盤石の体制で挑む。公式サイトにて公開されたコメントでは、キャプテンの長瀨そらが「覚悟と厳しさを持って愛されるチームへ成長させる」と宣言。副キャプテンの濱田真友と佐伯亜魅加も、シーガルズの伝統である「心のバレー」や高い結束力を追求し、より多くのファンや地域に愛されるチーム作りを目指すと決意を語っている。
- 2025-26シーズン成績: 年間最終1位(レギュラーシーズン2位:36勝8敗)
2025-26レギュラーシーズンを36勝8敗の2位で終え、チャンピオンシップファイナルでは2勝し見事年間王者に輝いた。
チームを率いるキャプテンには3シーズン連続となる栄絵里香が就任し、副キャプテンには万代真奈美が就任した。公式サイトにて栄は「信頼に応えられるよう責任と覚悟を持ってチームを支える」と続投への意気込みを表明。昨シーズンの経験や個々の強みを活かして成長した姿を示し、“SAGAから世界へ”という目標に向けて挑戦を継続すると宣言した。さらに、地域やファンへの感謝を胸に「誇りに思っていただけるチームを目指して戦う」と決意を述べている。昨季王者として2026-27シーズンでの連覇達成を目指す。
東地区との交流戦
西地区のクラブは、自地区の戦いだけでなく、東地区の7クラブとも2試合ずつ、計14試合を戦う。38試合のうち3分の1以上を占める交流戦は、順位争いの行方を左右する重要な舞台だ。
特にCS進出を争ううえで、交流戦の意味は大きい。各地区の上位3クラブに入れなかった場合、残り2枠は東西のクラブが同じ土俵で争うことになる。地区内で強豪同士が星を奪い合う西地区のクラブにとって、交流戦でいかに白星を積み上げられるかがカギを握る。
東地区には、昨季レギュラーシーズン1位のNECレッドロケッツ川崎が待ち構える。昨季CSでNEC川崎を下してファイナルに進んだ大阪マーヴェラスとの再戦をはじめ、西地区の上位勢がリーグ最高勝率のチームにどう挑むかは見逃せない。
地域をまたいだ対戦にも注目したい。石川のPFUブルーキャッツ石川かほくと富山のKUROBEアクアフェアリーズ富山による北陸対決、そして同じ愛知県に拠点を置くアリーザ愛知とデンソーエアリービーズによる愛知対決は、地区が分かれた今季も交流戦として実現する。
激戦を制するのはどのクラブか
東西カンファレンス制の導入により、各クラブは「地元・地区の誇り」をかけた戦いに挑むことになる。ホーム&アウェイの熱気はこれまで以上に高まり、1試合の勝敗が地区順位を大きく左右するスリリングな展開が約束されている。
暮らしている地域や思い入れのある都市のクラブをアリーナで直接応援することは、現地観戦ならではの醍醐味だ。あなたが応援する地元クラブ、あるいは注目の選手がどのポジションに立ち、どのようにシーズンを駆け抜けるのか。新章へと突入したSV.LEAGUE WOMEN西地区の戦いは、まだ始まったばかりだ。
観戦チケットの購入や試合スケジュールなどの最新情報は、各クラブの公式サイトやSVリーグ公式チケットサイトで確認できる。ぜひアリーナへ足を運び、熱狂の瞬間を目撃してほしい。
- SVリーグ 公式サイト: https://www.svleague.jp/
- SVリーグ 公式チケットサイト: https://ticket-v.jp/
- SVリーグ 公式X(旧Twitter): https://x.com/SVLEAGUE_JP
- SVリーグ 公式Instagram: https://www.instagram.com/sv.league/
